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人間の証明 鈴木京香が強く気高い女性を熱演

すんごい良かったです。泣けた。テレ朝はほんとにドラマ作りがうまいですね。

森村誠一の原作がいいのもあるとは思うのですが、脚本家、浜田秀哉さん(ナオミとカナコの脚本を書いた人)のチョイスも抜群です。

セリフがよかった。とくに鈴木京香と草笛光子のセリフがよかったです。

演技も抜群でした。

とくに鈴木京香はきれいで強く、しかし母親としての迷いみたいなものも表現されてて素晴らしかったです。はまり役。

豪華な70年代ファッションも似合ってました。

「戦争が終わってから、本当の戦争がはじまった」

鈴木京香のこのセリフが印象的でした(息子の罪を隠蔽するために死体用の穴を掘りながら言ってましたが)。

大変な時代を生き抜いた女性の強さと哀しさが存分に描かれていました。

鈴木京香は息子を手にかけてしまうのですが、罪があばかれた後に、刑事の藤原竜也に「あなたの選択は正しかったのか」と聞かれ、鈴木京香は自分の選択は間違っていなかったと答えます。

そして、自らの手の平を眺め、「わたしはこの手でたくさんの幸せをつかんだんですから」と言い、その手で顔を覆い、嗚咽します。

あのシーンはすごかったですね。哀しかったです。

終盤にかけて、鈴木京香が罪を認め、回想が入り、自白へと続くのですが、このあたりはもう涙が止まらない展開でした。

とゆーことで、あらすじです。

東京である黒人青年がナイフで刺されて亡くなります。その事件を追うのが藤原竜也。

藤原は幼いころに母親が病気の父と自分を捨てたこと、また父が誰にも助けてもらえず米兵にリンチを受けたことで人間不信になっています。

青年の死の謎を追っていて浮かび上がってくるのが美容家で成功している鈴木京香。旦那は有力な議員で息子が一人います。

青年が日本語を話せたということなどから、青年の過去があばかれ、母親として鈴木京香が浮かび上がってきますが、証拠は出てきません。

しかし、もう一つの事件が起こり、これをきっかけに青年の事件と鈴木京香が結びついてしまいます。

そのもう一つの事件は鈴木京香の息子が車で人を轢き殺すというもの。それを知った鈴木京香は死体を埋め、事件を隠蔽します。

しかし、事故現場に落とされた息子のお守りが黒人青年のそれと同じものだったことで、鈴木京香は追い込まれていきます。

また、鈴木京香は過去を消そうと、自分の過去を知っている知人、草笛光子に手をかけます。

草笛光子は助かりますが、自分と似た境遇を生き抜いてきた鈴木京香を守り、警察に協力しません。

しかし、鈴木京香が息子を殺したと知り、ついに口を割ります。

そして、鈴木京香の過去があばかれていきます。

父母を失い、親戚にも冷遇された鈴木京香はたった一人で戦後のたいへんな時代を生き抜きます。

そして、黒人米兵と恋におち、息子をもうけます。しかし、幸せは長くは続きません。

夫に帰国命令が出され、迷った末に鈴木京香は旦那についていく道を探ることを捨て、新しい人生にかけることにします。

そして、家族三人で最後の旅行をします。

この旅のシーン(状況)とある詩の描写が重なっていて、黒人青年はこの詩がのっている詩集を大事にしています。

月日は流れ、鈴木京香は美容家として成功し、幸せを手にします。

しかし、問題が起こります。息子がアメリカから日本にやってきて、自分を訪ねてくるのです。

混乱した鈴木京香は思わず息子を刺してしまいます。

これで自分の立場を知った(母にとって自分は邪魔なのだと)黒人青年は、自分につきたてられたナイフをさらに深く押しこみます。

そして、母親にこの場から逃げろと告げます。鈴木京香は迷いながらもその場を立ち去ります。

息も絶え絶えのなか、青年はあるホテルを目指します。理由はそのホテルの頂上部に麦わら帽子をあしらった電飾を見つけたから。

麦わら帽子は青年にとって母との思い出を象徴する大事なものなのです。

皮肉にもその夜、そのホテルの最上階では鈴木京香がアメリカ進出を発表するセレモニーが開かれています。

そして、ホテルの最上階を目指した青年は、最上階に着いたエレベーターのなかで息を引き取ります。

ドラマとは話の流れが違っていますが(ドラマでは、黒人青年がエレベーターの中で死ぬシーンからスタート)、内容は要約するとこんな感じ。

事件を解くカギとして、ある詩が使われていて、これが繰り返し流されるのですが、それがなんとももの悲しくてよかったです。

「母さん、僕のあの麦わら帽子どうしたでせうか」ってやつですね。

戦争が終わっても、生きる戦争は続いていた時代、いいことも悪いこともまぜこぜの中で人は強く生きるしかなかった時代があったんでしょうね。

このドラマみたいなことも実際にはあったんだと思います。ここまでドラマチックな展開ではないにしても。

そう思わせる作りになっていて、素晴らしかったです。ものすごいおもしろかった。

事件の謎解きについても丁寧で、漏れがなく、かといってくどくもなくちょうどよかったです。刑事ものとしての楽しさもありました。

なんといっても鈴木京香がすごくよかったです。

母としての強さや実業家としての野心もありながら、弱さや迷いやもろさも体現されてました。

鈴木京香と対峙すると正直、藤原竜也もまだまだだなと思ってしまいました(何様?)。

ホテルの電飾(麦わら帽子)を目にして、鈴木京香は完オチ(罪を認める)するのですが、あのシーンもよかったですね。

それまで強く気高かった京香が、あっという間に崩れます。糸が切れる瞬間みたいなものを見た感じでした。

70年代を再現したセットや小物の数々、田舎の山深い風景などもとても心に残るものがありました。

力が入っている。そして、金がかかっている。

でも、それに見合う内容になっていたのではないでしょうか。

視聴率はどうなるかわかりませんが、内容はとても面白く、素晴らしいものでした。

 

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