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創作テレビドラマ大賞、あなたにドロップキックを イモトアヤコがふられた看護師を演じる

NHKのシナリオの新人賞を受賞した作品を映像化したもの。

この賞の受賞作はあまり見たことないのですが、簡単な紹介文は目にしたことがありました。

どちらかというと重い人間ドラマが受賞する(どの新人賞もこの傾向は強い)といったイメージがあったので、タイトルを見たとき、なぜこんなラノベみたいな題名の作品が? と違和感を感じました。

で、内容はというと、タイトルから受ける印象まんまの感じ。

お笑いをふんだんに散りばめた感じで、ラノベというか、漫画っぽいです。

漫画のようなことをドラマでやっても漫画は超えられないので、そのあたりは多少抑えめにしたほうがよかったのではと思います。

ちょっと笑いをとりにいきすぎていた。

主人公の名前が秋吉秋子だったり、細部にまでこっていて、しっかり作られている、時間をかけて書かれていることはわかるのですが、なんというか、その気負いが見るほうからしたら重いというか、楽しめないものになっている。

一生懸命すぎて遊びとかゆるさがない感じになってしまっているのです。

しっかり作りこむのも大事ですが、あまりにその世界がきっちりしていると、見てるほうは自分をダブらせる隙間がなくて、共感できなくなってしまう。

あと、やっぱり無理に笑いをとりにいきすぎ。

そのために、イモトの食事のシーンとか、わりと下品になっていましたしね(これはいやだった)。

もちろん新人賞としてはとてもよくできている作品で、受賞するのも納得なのですが、NHKのテイストに合うかといったら、ちょっと違う。

今年はちょっと変わったものを、ということで選出されたのかわかりませんが、トータルに見て、いろんな違和感を感じさせるものでした。

あと、エンディングにも使われていた奥田民生の「愛のために」ですが、ドラマにマッチしてない。

いい曲で好きな人も多いとおもうのですが、内容と合わない感じで、これまた違和感を感じました。

笑い狙いのシーンが多いのですが、その部分もイモトのキャラと演技力に頼りすぎです。

元彼のことを考えててうわの空ですっころんでカレーを頭からかぶるとか、イモトだからなんとかなりますが、他の人(というか普通の女優さん)だと絶対に成立させられないシーンです。

町中を昼日中からカップ酒飲んで歩いていたり(元彼にふられて苦悩してるのはわかるが、アル中みたいに酒のシーンが多い)、炊飯ジャーからそのまま白米ぱくついたり、あまりにも演じる役者を限定するシチュエーションの連続。

見てるほうはちょっとな~と思ってしまいます。イモトがやってるし、コント番組かってつっこみたくなる。

主人公のイモトは自分は人生の脇役(主役にはけっしてなれない)と言ってるわりに、行動が大胆かつ個性的で、目立ちすぎている。

「私、脇役だから・・・」って人間の行動じゃないんですね。

そのあたりも違和感がありました。

さて、ここからあらすじ。

イモトアヤコ演じる看護師の秋吉秋子が、結婚寸前で恋人の小林健二(高橋光臣)にふられます。健二は昔からの幼馴染をやっぱり好きだったと気づくという設定。

傷心の秋子は酒浸りになり、カップ酒をあおりながら町を歩くような生活を送っていますが、そんななか悪役女子プロレスラーのモモ(惡斗)と出会います。

モモの練習風景を見学した秋子はドロップキックをできるようになりたいと、プロレスを習うようになります。

モモの恋人、大森(尾上寛之)は秋子の病院に痔の治療で入院しているのですが、モモはプロレスをやっていることを二年間隠してつきあい、プロポーズを受けたがどうしようかと悩んでいます。

これを聞いた秋子はモモと大森をくっつけようと、大森をモモの試合に連れていきます。

モモは試合に負けてしまいますが、大森はこの姿に感動。二人は結婚することになります。

元気を取り戻していく秋子ですが、健二やその恋人が秋子の前に現れ、謝罪をしようとします。これを秋子は拒否。

電話をかけてきた健二に「おまえらの自己満足のために、私に謝罪してんじゃねえ」とキレます。

健二との別れを終えた秋子は、後日、電車の中で痴漢に遭遇。

逃げる痴漢にドロップキックをかまします。

内容としてはこんな感じでした。

まとめると、失恋して自分を見失った主人公が、このままじゃいけないと思いながらも、その場からリスタートできなかったのだが、プロレスを習ったり、新しい人と人間関係を構築していったりで人間的に強くなり、また前向きに前に進んでいくというお話。

ド直球な話ですよね。笑いとか酒とかプロレスを散りばめているけど、NHKらしいといえばNHKらしいのか。

実際は働く女性はこんなに失恋にどっぷりつかってられない。仕事とかいろいろあって、こんなに「失恋」一本に絞ってられないのが現代の女子です。

唯一ぐっときたシーンは悪役のメイク(それも試合後でめちゃくちゃに崩れていた)をしたモモが大森にプロポーズするシーン。

べたですが良かったです。レスラーの方はともかく、大森役の尾上さんは演技がうまい方ですね。校閲ガールの校閲部の一人だった人じゃないかな? 今後出てきそうです。

この作品、クオリティは低くなかったので、出来の良さゆえに、いろんなアラも目立ってしまったという感じでした。

作品作りって難しいですね。

素人だからあれやこれや言ってられるけど、作る側は大変だと思います。

それでも視聴者としてはいろいろ突っ込んでしまいますけど・・・